久しぶりに横浜市旭区北端に位置する「若葉台団地」を訪れました。
ここは以前仕事の関係でよく訪れた場所です。
横浜市旭区の北西部に位置する若葉台団地は、遠くからは高層住宅のコンクリートの塊というイメージがどーんと入ってきますが、近づくにつれて緑と住宅の調和がよくとれている街だということに気がつきます。
1982年(昭和57年)11月17日(水)にショッピングタウン“わかば” がオープンしました。
開業から30年の時が流れる中、
この町の現状から横浜の「高齢化」をちょっと考えてみます。
(横浜市は高齢化ばく進中)
横浜市は現在も人口増の町です。
新築マンションや、新規分譲住宅の開発も全国都市部としては元気な方です。
待機児童の課題を抱える一方で、
小中学校の統合廃校、空き家率のアップなど
横浜市も少子高齢化が確実に進んでいます。
横浜市の人口のピークは2020年で、およそ374万7千人と推定されています。
高齢化も人口ピーク時に25.6%(4人に1人が65歳以上)となり2055年では、39.7%以上になるという予測も出されています。
過疎の限界集落(超高齢化)という課題が全国的に課題となっていますが、
大都市部の高齢化もまた過疎地とは別の難題があります。
人工的に便利さを享受して生活していたライフルタイルに、
高齢化の“不便”を織り交ぜた都市生活が必要になってきます。
(若葉台はまだ若い?)
開発期の若葉台 |
横浜市旭区の北西部に位置する若葉台団地は、
1972年(昭和47年)3月に「若葉台一団地※の住宅施設」の 都市計画が決定され、
1973年(昭和48年)から神奈川県住宅供給公社が事業主体となって共同住宅建設が始 まりました。
※一団地における50戸以上の集団住宅及びこれらに付帯する通路その他の施設
でも、旭区は横浜市18区中1位の高齢化率です。
現在、若葉台は面積約89.6ヘクタール、6000戸を超える大規模な住宅団地となっていますが、神奈川県住宅供給公社の収益悪化から建設工事が中断され、
分譲開始から30年経過した現在も未完成(空地が残っている)という状態です。
(横浜逆ドーナツ化現象)
横浜市には昭和30年代(1950年代〜60年代)に一気に開発された住宅団地が郊外部に数多くあります。
一つ一つ列挙しませんが、私が実際に訪れた深刻な高齢化を抱える住宅地域は50を下りません。住宅開発とともに入居世代がほぼ同年代のため、町がまとまって年を取っていくという課題です。
さらに次世代が親との同居を選ばない、継住もないために広大な住宅地が殆ど老人の街になり、そのための対応が求められています。
逆に中心部に人口が移住している現象(逆ドーナツ化現象)も加速しています。
(若葉台は十年若い)
その点、若葉台は単純に考えても十年時間差があるので、まだまだ新しい試みが可能だと思っています。
すでに試みも始まっていますが人口の微減状態です。
当初若葉台団地は、計画人口25,000人を想定していましたが現在約1万6千人台を推移しています。
下記のグラフでも明らかなように高齢化も進んでいます。
ここまではネガティブな情報ばかり紹介しましたが、
若葉台は素敵な住環境を持ったエリアです。
隣接する横浜緑の七大拠点の一つ「三保・新治周辺エリア」は横浜市内最大級の緑地帯として現在有効的な整備が計画されています。
JR横浜線と相鉄線三ツ境へのアクセスも(バスですが)良い立地です。
「自然と都市機能が共存する」横浜若葉台というコンセプトは現在もその環境資源が生きています。
確かにアップダウン(起伏)の多い地勢ですが、高層住宅を中心に病院・銀行・教育施設・ショッピングセンターなど都市の便利な機能が計画的に整備されています。高齢者の住みやすい環境整備も積極的に行われています。
あとは 新しい住民を増やすこと。そして
より温かなコミュニティの新しいデザインをどう形成できるかにかかっているでしょう。
一度、この街のコミュニティに触れてみるのも新しい「横浜発見」につながると思います。
(この一年でも動きがあったようです。
幾つかの新しい活動組織が生まれ活動が始まっています)
ショッピングタウン“わかば”
http://www.shoppingtown-wakaba.com
旭区人口統計
http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/stat/jinko/cho/new/asahi.html
NPO法人若葉台のスタッフブログ
特定非営利活動法人 若葉台
http://npowakabadai.minim.ne.jp/index.html
http://www.geocities.jp/npowakabadai/setsuritsu-syusi.htm
「若葉台の人的資源や自然環境をはじめとした、住環境の維持発展の取り組みと生活の営みの発露としての文化・芸術活動も大切です。
若葉台の福祉・環境・文化のまちづくりを推進するためには、住民の手によるNPO法人を立ち上げ、継続した取組体制の構築により、時代の要請に応えられる仕組みを創り、住民の心と生活が充実できるコミュニティを目指します。」
一般財団法人 若葉台まちづくりセンター
http://www.wakabadai-kc.or.jp
若葉台連合自治会
http://blog.livedoor.jp/wakaba_rengo/
若葉台二丁目南自治会
http://homepage3.nifty.com/wakabadaiminami/index.html
http://blog.livedoor.jp/imajun2011/
団地管理組合法人 若葉台くぬぎ
http://kunugi-4.hs.plala.or.jp
「みんなの若葉台」HP版