No.275 10月1日(月)コーヒーはブラジルにかぎる!

10月1日は「コーヒーの日」です。
コーヒーに因んだ横浜の話しをしましょう。

本文と写真は関係がありません。

まず、なぜ今日が「コーヒーの日」なんでしょう?

全日本コーヒー協会によりますと
「国際協定によって、コーヒーの新年度が始まるのが10月で、この日がコーヒーの年度始めとなります。さらに、日本では、秋冬期にコーヒーの需要が高くなることから、1983年に、社団法人 全日本コーヒー協会によって、10月1日が「コーヒーの日」と定められました。」
http://coffee.ajca.or.jp

では、「コーヒー」と横浜の話しですが、
横浜港は明治期はダントツ
「コーヒー生豆」輸入第一位でした。

明治期の港別コーヒー輸入量比率

2011年度は全国及び横浜港の輸入数量・金額 が過去最高!
だったそうです。
ここでクイズです!
世界のコーヒー生産量第一位は「ブラジル」ですが、
生産量第二位はどこの国でしょう?(答えは後ほど)
意外かもしれません。

横浜港は日本全体のコーヒー輸入量金額ベースで26.4%(H23年度)二位(東京港22.6%)で首都圏が以下を大きく引き離しています。量ベースでは大阪港が30%近いシェアを持っています。

 2011年度


ところが、これがインスタントコーヒーになると横浜は一気にシェアが下がります。
第一位 大阪港
第二位 東京港
第三位 神戸港
第四位 横浜港となります。
関西人はインスタントがお好き?なんでしょうか。
※メーカーとも関係があるのではないでしょうか?

(余談)インスタントコーヒーの発明者はアメリカ在住の日本人加藤サトリさんです。(お茶のインスタントを研究中に発明したんだそうです)

(横浜生まれのコーヒー会社は?)
コーヒー業界大手四社は下記の通りです。
UCC上島珈琲(株)本社は神戸
http://www.ucc.co.jp
キーコーヒー(株)本社東京
http://www.keycoffee.co.jp
(株)アートコーヒー本社東京神田
http://www.artcoffee.co.jp
(株)ドトールコーヒー本社東京渋谷
http://www.doutor.co.jp

上記大手四社でわが国のコーヒーの全生産量(加工量)の約半分を占めています。
この中で、
横浜で創業されたのがキーコーヒー(株)です。
ドトールも
1972年(昭和47年)7月に横浜に
カフェコロラド1号店を出店したのが始まりですから、
コーヒーと横浜は関係が深そうですね。

■KEY COFFEE
東京都に本社を置き、全国に展開する日本のコーヒー豆および海外におけるコーヒー農園事業・関連商品製造・販売会社ですが創業は横浜です。
企業理念は、 ”コーヒーを究めよう お客様を見つめよう そしてくつろぎのひとときを提供しゆたかなくらしづくりに貢献しよう”
http://www.keycoffee.co.jp
1920年(大正9年)
横浜市中区福富町に柴田文次氏(旧姓木村)がコーヒー商・木村商店を創業したことにはじまります。
1923年(大正12年)
創業早々、関東大震災で店が倒壊します。
店を横浜市中区吉田町に移転します。
東京本社になったあとも2011年まで(横浜支店)として営業されていましたが
閉鎖してしまいました。
吉田町商店街の一角で、
懐かしくもありまた閉店は残念でなりません。

どこだったか?わかりますか?

1928年(昭和3年)
商号を木村コーヒー店とします。
横浜市内に工場を開設しコーヒー、ココア、紅茶などの缶入り飲料などの製造販売を開始。ロゴに、「コーヒーは、日本人の新しい食生活と文化を開く鍵だ。」としてキー(鍵)を採用します。

桜木町駅前のこのネオンサインも無くなってしまいました。

(コーヒー飲用の歴史)
実は、木村コーヒー店飛躍の背景には、日本のコーヒー飲用の歴史が関係しています。
日常生活にコーヒーといえば戦後の高度成長期あたりからブームになったと思われるかもしれませんが、コーヒーはまさに
1920年(大正9年)頃KEY COFFEEが創業する時期から爆発的に輸入が拡大します。


(キッカケはおしゃれ)
1911年(明治44年)に喫茶店の草分け「カフェパウリスタ」が東京銀座オープンします。この「カフェーパウリスタ」の創業者は「ブラジル移民の父」水野 龍でした。
横浜に資本金25万円で合資会社「カフェーパウリスタ(サンパウロっ子の意)」を設立し、東京銀座と横浜にカフェを開店したことに始まります。
当時、一杯5銭はかなり手頃な価格だったようです。
この「カフェーパウリスタ」は、現代でいう多くの日本人移民が渡ったブラジルコーヒーのPR店舗の役割を担っていました。安定したコーヒー需要国開拓のミッションを負っておしゃれな「カフェーパウリスタ」は全国展開し、日本に空前のコーヒーブームをもたらします。
戦争で中断しますが、戦前の銀座カフェをキッカケに世界有数の「コーヒー消費国」になり、横浜港がその輸入港の役割を担うようになったのです。


■創業年と創業地を記念した横濱1920が
 2010年(平成22年)9月24日に発売されました。
横濱1920 CLASSIC「キーコーヒーが横濱で創業した1920年当時の味わいをイメージ。じっくり時間をかけて焙煎し、ほろ苦くやわらかな味わいを実現。」
横濱1920 CLASSIC RICH TASTE「キーコーヒーが横濱で創業した1920年当時の味わいをベースに、重厚でリッチなコクと苦味を加えました。」

現在は販売されていません

■中堅コーヒーメーカーのトップブランド
横浜生まれで全国展開している三本コーヒー株式会社
M.M.C.三本コーヒーも1957年(昭和32年)横浜生まれのコーヒーメーカーです。
誕生地は横浜市中区宮川町です。
その後、横浜市中区長者町に移転します。
http://www.mmc-coffee.co.jp
現在は神奈川区金港町に本社を置き、
ポールショップカフェ、カフェドール、ジオ オーガニックカフェといったカフェ事業も展開しています。

最初のクイズの答です。
世界のコーヒー生産量ベスト3は
ブラジル – (1,411,000t – 24.9%)
ベトナム – (975,000t – 17.2%)
コロンビア – (575,000t – 10.1%)
です。答えは「ベトナム」です。意外?だったのでは。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください