JR鶴見線が最近ローカル線として注目を浴びています。
特に海芝浦支線は「出ることのできない駅」「公園のある駅」として有名な「海芝浦駅」があることで、全国の鉄道ファンが訪れています。
この「海芝浦」の走る鶴見線は1904年(明治37年)6月25日(土)の今日、芝浦製作所として独立した(後に株式会社東芝)横浜事業所専用鉄道でした。
ホームの出口が 事業所の玄関です。 |
株式会社芝浦製作所は1875年(明治8年)に「東洋のエジソン」「からくり儀右衛門」と呼ばれ活躍した日本の発明家、田中久重(1799-1881)が設立した諸機械製造工場「田中製造所」に始まります。
当初経営が上手く運ばず
1893年(明治26年)三井家が継承し三井鉱山の資本下に入っていましたが経営も軌道にのり
1904年(明治37年)6月25日(土)に芝浦製作所となり、三井鉱山から独立したのです。発足時は資本金100万円だったそうです。
その後1939年(昭14年)に東京電気と合併し、東京芝浦電気(東芝)となりました。
芝浦製作所の名は、東京芝浦の地名から命名されたものです。
(京浜事業所)
鶴見線名物駅「海芝浦」ですが、もともと芝浦製作所の敷地内に専用貨物線として一つ手前の「新芝浦」まで作られた軌道で、1932年(昭和7年)に鶴見臨港鉄道が買収し開業したことに始まります。
※鶴見臨港エリアは明治大正の実業家の手で作られた工業地帯です。
安田善次郎(安善駅)、浅野総一郎(浅野駅)、小野信行(鶴見小野)、白石元治郎(武蔵白石)等々
人名由縁の駅名が連なっています。
1940年(昭和15年)に工場の拡大等で利用客の増加も見込まれることから新芝浦駅、海芝浦駅間 (0.8km) が旅客線として延伸し、「海芝浦」が11月1日に開業しました。
元々、従業員専用で改札から「事業所」になりますので、
現在も関係者以外 出ることができません。
一応出ることは可能ですが目の前に「守衛室」がありますので、
一般客がアポ無しに通過することはできませんのでご注意下さい。
駅ですから
「海芝浦」駅に降立つことはできます。
事業所に用事のある一般の方は
一つ手前の「新芝浦駅」から「正門」を通過することになっています。
この「海芝浦駅」は従業員専用改札といえるでしょう。
※改札はどうするの?
電子共通乗車カード用の端末が(構内に)設置されています。
タッチしなくても折り返し電車には乗れますが、タッチ精算するのが
ルール!です。
隣接するつるみ「ふれーゆ」おすすめ! |
(絶景)
この駅は「海芝浦」の名にふさわしく
海に面しているというか“海の上”の駅のようです。
目の前に京浜運河が広がり、近年ブームの工場萌絵!にも最適な観光スポットとなっているようです。
おすすめは、夕暮れ日没前の水面に陽が反射する時間帯です。
終点「海芝浦」駅を“形式的”に出て絶好ポイント海芝公園で次の電車を待つのがここの過ごし方です。
(海芝公園)
「海芝公園」は海芝浦駅に隣接する東芝が管理運営している私設公園です。
2006年(平成18年)に横浜市と恊働事業として「京浜の森づくり末広地区協働緑化宣言」に沿ってこの海芝公園の拡張整備が行われ、素敵な海洋公園となっています。
入園は無料ですが釣りはできません。
開園時間は凡そ事業所の営業時間に沿って9時から20時30分までです。
※元旦のみ初日の出を拝む客のために始発電車の到着時に開園するそうです。(未体験)
1月20日 鶴見線「73型電車サヨナラ運転」