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No.147 5月26日 明るく豊かな国民生活の形成に寄与

1987年(昭和62年)の今日、5月26日付けの神奈川新聞記事に
「遊び感覚の運動いかが 市が推進」
ということで6種類の「ヨコハマさわやかスポーツ」を市として普及させたいという内容でした。
シャフルボード、ペタンク、インディアカ、チュックボール、ディスクゴルフ、バウンドテニス
何種類上記の種目知っていますか?
実際経験したことありますか?

これら6種類の新しい「ヨコハマさわやかスポーツ」は現在発展し15種類に増えています。
グラウンドゴルフ、ソフトバレーボール、輪投げ、ナインゴール・ドッヂビー、シャフルボード※、キンボール、フリンゴ、ボッチャ、キックターゲット、ペタンク※、インディアカ※、チュックボール※、ディスクゴルフ※、バウンドテニス※、ファジーテニス
※印は初期6種目
http://www2.yspc.or.jp/ysa/sawayaka/
http://www.hamaspo.com/sport/vol_s027/navi.html
この新しいスポーツは、全国的に「レクリエーションスポーツ」または「ニュースポーツ」の振興として奨められたもので、
横浜市以外では
パラシュット、タスポニー、カローリング、クロリティといった種目を推進している自治体もあります。
一部競技に関するリンクを紹介しておきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/インディアカ
http://ja.wikipedia.org/wiki/チュックボール
http://ja.wikipedia.org/wiki/ディスクゴルフ
http://ja.wikipedia.org/wiki/キンボール
http://ja.wikipedia.org/wiki/フリンゴ

●バウンドテニス
http://boundtennis.or.jp
●グラウンドゴルフ
http://www.groundgolf.or.jp
※ごめんなさい 全部紹介していません。

(横浜方式?)
横浜市のユニークなところは、
当時の文部省が推進していた市民スポーツの振興施策の一つ「レクリエーションスポーツの振興」を横浜方式で少しアレンジしたことです。
「ヨコハマさわやかスポーツ」とネーミングし独自色を“ちょっと”出しました。
種目にも“横浜らしさ”が出ています。
背景には
1988年(昭和63年)「全国スポーツ・レクリエーション祭」が開催される前にすべての区に指導員を育成・配置し、振興のしくみを整えるにあたり全国の自治体が組織作りをすすめたのですが、横浜も独自に作り振興に努めたのが「ヨコハマさわやかスポーツ」です。
上記の新聞記事にはゲートボールだけが老人のスポーツではないとして新しいスポーツを採用したとあります。ちょうどこの頃は日本全国「ゲートボール場」ばかりが目立った時代でした。
実は、この人気沸騰したゲートボール、競技性が高く結構闘争心の出るスポーツで一部からもう少し幅広く参加できる高齢者・ファミリー向けスポーツの振興をという背景があったようです。
上記の15種類の新しい「レクリエーションスポーツ」
この中で横浜らしいものはシャフルボードとペタンクでしょう。

(シャフルボード入門)
http://ja.wikipedia.org/wiki/シャフルボード
シャフルボードはイギリス生まれアメリカ育ちで船上のゲームとして世界に広まりました。細長いコートの上でディスク(円盤)を押し出し得点盤上に到達させてその得点を競います。
http://ysa3.web.fc2.com/
横浜に入港する客船の殆どにはシャフルボードコートが用意されています。

19世紀後半の“客船の時代”に
狭い船内で楽しむことができるゲームスポーツとして広まりました。
都筑区の葛ヶ谷公園には専用野外コートがあります。

(ペタンク入門)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ペタンク
ペタンクは、フランスの国民的ゲームスポーツです。今から一世紀ほど前に、フランス南東部で生まれました。
街中の公園で季節を問わず競技の光景に出会うことができます。
横浜市内でもところどころで、見かけます。
金属製の800gくらいのボールを使って双方が目標に向かって投げ合いその接近度を測って勝敗を決めます。
※日本では鉄球の代わりに錘(おもり)入りゴム製のボールを使った室内向けペタンクも行われています。

(「ニュースポーツ」の背景)
背景について簡単に紹介しておきましょう。
日本で市民スポーツの重要性が叫ばれたキッカケが
1964年(昭和37年)の東京オリンピックでした。
オリンピックを前にスポーツ振興法を成立させ、地域でスポーツを通して健康維持、コミュニケーション等を醸成させる体制づくりを進めます。

スポーツ振興法(目的)
「スポーツの振興に関する施策の基本を明らかにし、もつて国民の心 身の健全な発達と明るく豊かな国民生活の形成に寄与することを目的とする。」

筑波大学名誉教授の佐伯年詩雄氏によると、
日本のスポーツ政策は、
社会状況の変化につれて、
●「社会体育」の時代
啓発的な性格を持つ1960 年代の「社会体育」
●「コミュニティスポーツ」の時代
急速な経済成長の中で地域住民の交流を重視する1970 年代の「コミュニティスポーツ」
●「みんなのスポーツ」の時代
スポーツの平等化と民主化を進める1980 年代の「みんなのスポーツ」
●「生涯スポーツ」の時代
生涯学習振興の一環である1990 年代の「生涯スポーツ」へと変化してきました。

横浜で「さわやかスポーツ」が始まった1887年(昭和62年)は「みんなのスポーツ」から「生涯スポーツ」への移行期で、スポーツメニューを増やすことで一人でも多くの市民にスポーツの機会を設けようという試みでした。

(ゲートボール席巻の時代)
前段で少し触れましたが
戦争直後に誕生した「ゲートボール」を忘れてはいけません。
高齢者スポーツと言えば「ゲートボール」です。
実はこのゲートボール、当初“子供達”のために発案された日本(北海道)生まれの「ニュースポーツ」の代表格です。
60年代から急速に競技人口が伸びたゲートボールは、最高時で600万人とまでいわれました。手軽に軽度な運動ができるゲートボールでしたが、一方で、ルールのバラツキや、競争心を煽る部分もあり一部に違和感を感じる層もでてきたため、選択肢を多くすることで広くスポーツ参加環境を整備しようと考えた(らしい)のです。
※(因みに)横浜生まれの「ニュースポーツ」はスポーツチャンバラです。

現在横浜市の公共スポーツ施設は「スポーツセンター」(各区に一つ)「地区センター(スポーツ未対応のところもあります)」弓道場、フィールドアスレティック、野球場、テニスコート、プール(屋内外)など多彩な施設を運営しています。
ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

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