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No.125 5月4日 事業仕分けが始まる前に

一連の事業仕分けで注目を浴び、純国産小惑星探査機「はやぶさ」の成功で復権した日本の宇宙開発ですが、昨今「理科離れ」というキーワードが叫ばれています。
教育に「文科」「理科」の区別は無いと思いますが、宇宙への理解を深めるために1984年(昭和59年)5月4日に「横浜こども科学館」の開館式典が行われ翌日のこどもの日に一般に公開されました。

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神奈川新聞 昭和59年5月5日

1973年(昭和48年)に全通したJR根岸線、洋光台駅から徒歩5分。
住宅地の一角に巨大な建造物が目に入ってきます。
宇宙船をモチーフにしたというこの施設が「横浜こども科学館」現在はネーミングライツ制度が導入され「はまぎん こども宇宙科学館」という愛称で呼ばれています。

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愛称で分かる通り、この施設は「横浜こども科学館」という名称ですが、施設の内容は「宇宙科学への理解」です。
市内唯一のプラネタリウムがあります。
(余談ですが神奈川県はプラネタリウムが何故か少ない。理由は分かりませんが、首都圏で最少です。人口比では全国最低かもしれません)
http://www.planetarium-guide.net/index.html

「はまぎん こども宇宙科学館」の内容は
http://www.sciencemuseum.jp/yokohama/
トピックスとしては、新しい館長に小惑星探査機「はやぶさ」の広報を担当された的川 泰宣氏が、平成24年3月1日に就任したことでしょう。

※的川 泰宣
【宇宙航空研究開発機構(JAXA)名誉教授・技術参与、東海大学教授、NPO法人「子ども・宇宙・未来の会」(KU-MA)会長、日本宇宙少年団副本部長、日本学術会議連携会員、国際宇宙教育会議日本代表】
 東京大学大学院博士課程修了。東京大学宇宙航空研究所、宇宙科学研究所教授・鹿児島宇宙空間観測所長・対外協力室長、宇宙航空研究開発機構(JAXA)執行役を経て現職。工学博士。

科学技術への理解を深めるプロモーション施設としては東京都千代田区北の丸公園にある「科学技術館」が大先輩です。1964年4月9日に完成し4月12日に開館しています。
http://www.jsf.or.jp/
もう一つ、戦前から上野に本館のある「国立科学博物館」、こちらは自然科学系です。
http://www.kahaku.go.jp/

例の事業仕分けで注目を浴びたのが東京都江東区青海の国際研究交流大学村内にある「日本科学未来館」です。2001年7月9日に開館し現在の館長は宇宙飛行士の毛利衛氏です。
http://www.miraikan.jst.go.jp/index.html

1980年代に何故宇宙科学を理解するための施設が出来たのだろうか?
素朴な疑問から日本の宇宙開発史を簡単に調べてみることにしました。
宇宙観測はかなり早くから日本の技術陣が活躍してきましたが、日本の宇宙ロケット開発の歴史は天才(奇人)糸川英夫研究室が草分けだそうです。「イトカワ」聞いたことありませんか?純国産小惑星探査機「はやぶさ」が探査した惑星です。
糸川英夫
http://ja.wikipedia.org/wiki/糸川英夫
ついこの間、衛星かミサイルか隣国事件で大騒ぎになりましたが、宇宙衛星の打ち上げというのはそう簡単なことではありません。
特に冷戦時代には、宇宙開発がダイレクトに軍事力と直結していたこともあり、国産衛星を打ち上げることは困難なことだったようです。
「日本宇宙開発の歴史」よくまとまっています。(前半はイトカワ物語って感じもしますが)
http://www.isas.jaxa.jp/j/japan_s_history/index.shtml
1970年代、日本は本格的な宇宙開発に参入することを決定します。
1978年(昭和53年)3月17日宇宙開発委員会が「宇宙開発政策大綱」を決定します。
この大綱で、<通信分野><観測分野><宇宙実験><衛星系共通技術><輸送系共通技術><射場整備運用および追跡管制整備運用>という6つの柱が打ち出されます。
ここには直接掲げられていませんが、この大綱の背景に「人材育成」「国民の理解」の必要性があったことは当然のことだったでしょう。
「横浜こども科学館」創設時の館長は、牧野昇氏です。
三菱総合研究所会長、原子力事故防止のための「NSネット」初代理事長として活躍、多くの技術評論、文明論の著作があります。

(がんばれこども宇宙科学館)
「はまぎん こども宇宙科学館」意外と大人の認知度が低いようです。
地元では圧倒的な存在感ですが。
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開館からもうすぐ30年経ちます。
より一層の工夫と企画を期待します。
こども宇宙科学館ですが、大人のプラネタリウム鑑賞はストレス解消になります。
※大人一人で気楽に入れると良いんですが ちょっと遠慮気味です。

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(余談)
開館当時のパンフレットから転用してみると、
ここの開業時の設置PCはFM-NEW7らしい?
とすると発売されたばかりの新製品だ!(1984年(昭和59年)5月発売)

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