No.100 4月9日 市民生活の実像は描ききれたのか

やっと100まで来ました。
100話目なので何か大きなテーマでいこうかと考えましたが、150あたりまで何時もの通りで行くことにします。
ということで 1964年(昭和34年)の今日、第一回の横浜市民生活白書「横浜と私」が発表されました。
というネタから「市民生活白書」について簡単に紹介します。

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まず4月9日のネタとして候補だったものを少々。
1957年 鶴見三ツ池公園開園
桜の名所なのでタイムリーな桜情報付きでと考えていましたがスケジュールが合わず桜の無い「三ツ池公園」の紹介じゃあまりに寂しい!!ということでパス。

1973年 根岸線が全面開通しました。
昔鉄男系だったので良い線行きそうという予感がありましたが、鉄道情報だけではなく沿線の変化も同時に紹介しようと考え情報収集(しすぎ)で消化不良、もったいないけどパスします。野村の宅地開発の話しや、本郷台の軍事工場の話し、新杉田のことなどいろいろありますが、もう少し整理しないと。(実は 記念切符もちょっとあるんです)

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もう一つ、鉄!ネタで行くと
1984年 東急田園都市線「中央林間」「二子玉川」間全通の日です。
テレビドラマ「金妻」と渥美清の「泣いてたまるか」(青葉台駅周辺舞台の作品が幾つかあります)と絡ませていこうかとDVDを集めたらドラマに見いちゃってまだ途中なので時間切れ。別な機会に!!!

では前置きが長かったですが
本題に
(画期的な白書発刊)
横浜市民生活白書は1964年に第一回が編集発行されてからほぼ3年から4年ごとに発行されてきたものです。
市民生活白書 昭和39年 新しい横浜への展望 1964年 3月
市民生活白書 昭和41年 新しい横浜への記録 1966年11月
市民生活白書 昭和46年 横浜と私 1971年 1月
(以上 飛鳥田一雄 市政)
市民生活白書 昭和50年 私の横浜 1974年12月
市民生活白書 昭和54年 横浜、きのう、今日、あした 1979年 3月
市民生活白書 昭和58年 横浜はいま 1983年 3月
よこはま市民生活白書 昭和63年 OPEN UP YOKOHAMA こころをひらく街 1988年 3月
(以上 細郷道一 市政)
横浜市民生活白書 平成5年 よこはまの話をしませんか 1993年 6月
横浜市民生活白書 平成9年 前略ヨコハマ市民です 1997年10月
横浜市民生活白書 平成13年度 よこはまの暮らしやすさ 2001年11月
(以上 高秀秀信 市政)
横浜市民生活白書2006 非「成長・拡大」の時代への選択と挑戦 2006年 3月
横浜市民生活白書2009 不安の時代に生きる8つの市民像
(以上 中田宏 市政)
以上12回発行されています。
その時代の横浜の現状を総合的に知る最適な「白書」です。
しかも、行政にありがちな
「前例主義」がこの横浜市民生活白書には全くありません。
毎回よくもこんなに(といっても全ての号を確認しておりませんのでご了承ください)編集方針が変わるな!という位 表現の柱が異なっています。
横浜市民生活白書といいながら、実はその時代の市長は市政をどう考えているか?
市民とどこに接点を持ちたいのか?
をこの「白書」にこめて発行しているのではないかと思うほどです。
参考に 昭和46年度の「横浜市民生活白書」から 一部を紹介しましょう。
飛鳥田市政時代に始まったこの横浜市民生活白書は、おそらく地方自治体、もちろん政令指定都市としても画期的な白書で、日本初ではないでしょうか。昭和46年度で三号目を迎えるこの号は、ラジカルと言えばラジカルでした。
(発行部局は 横浜市が設立した“伝説的組織 企画調整室”でした)
第3号の表紙には
「都市問題の解決は、なにものにも優先して市民の生命をまもり、市民にとって欠かせない環境施設を充足することから出発しなければならない。」とあります。

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表二には、市政の四原則を提示します。
「近代的市民生活優先の原則(市民のための近代的な市政)」
「公共的計画の原則(市民全体のための計画的な市政)」
「民主的平等の原則(市民がみんな平等の権利を持つ市政)」
「主体的自治の原則(市民の自治による市政)」
当時この通り実現されたかどうかは別として 今に置き換えたい四原則です。
第一部の中扉
「市民の自発性と創意は、住民自治と人間回復の都市づくりにとって欠かせない要素である。」
第二部の中扉
「市政に関する資料や情報を公開し、率直に実情を市民に知らせることは、住民自治にとって欠かせない条件である。」
これもまた 今こそ かみしめてみる価値のある 市民を国民に置き換えたいメッセージ性を持っています。

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昭和50年度版から

横浜市民生活白書2006はデジタルアーカイブで確認することが出来ます。
http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/seisaku/hakushyo/2006/

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