21世紀は「水資源戦争の世紀」と言われています。
世界の資源会社は今、石油でも、ウランでもなく「水資源」を求めています。
先日新聞記事に「水源林の公有化進む」とありました。(20120527)
地方自治体が水源を守るために水源林の確保を行っているという内容です。
ここに横浜市の歴史的記述は見られません。
水源林の公的確保の歴史は横浜から始まります。
1916年(大正5年)の今日、道志村水源林を横浜市が買い上げる契約が結ばれました。
1897年(明治30年)水源を道志村に求めていた横浜市は、水量・水質に影響のある水源地に関心が高まりました。
そこで現状把握したところ
水源林の荒廃、銅採鉱の鉱業による水源汚染、発電事業による水源事業等の課題が出てきました。
さらに横浜市の人口増に伴う第二回拡張工事が行われ、取水量が大幅に増加しました。安定した水源の確保が必要となり、大正4年に道志村水源林買収管理計画を提出します。
そして、1916年(大正5年)5月30日付けで契約が結ばれます。
買収額:131,414円96銭
支払いは4年分割払い。
総取得面積2,780.93ha
その後大正10年に71.78ha 大正11年に9.88haを追加買収します。
最終的には、横浜市が所有する水源かん養林の面積は2,873ha、これは道志村の総面積7,957ヘクタールの約36%にあたります。
横浜市内で面積を比較すると都筑区(27.93km?)とほぼ同じです。
明治以来、横浜市と道志村(山梨県南巨摩郡)とは深い信頼感で結ばれてきました。
■水源林ボランティアによる活動
特定非営利活動法人道志水源林ボランティアの会
http://doshi-suigenrin.jp/
■間伐材活用
道志村の森林から出る間伐材活用の歴史は古く、現在も様々な形で実施されています。
■道志村と横浜市
http://www.vill.doshi.lg.jp/ka/info.php?if_id=3&ka_id=1
http://www.city.yokohama.lg.jp/seisaku/daitoshi/bunken/doshi/
■どうしの水「はまっ子どうし」
横浜市水道局が販売している道志の水をボトリングした水を販売しています。
■横浜市水道記念館
http://www.city.yokohama.lg.jp/suidou/kids/kinenkan/kinenkan01.html
http://www.city.yokohama.lg.jp/suidou/kyoku/torikumi/suidou-pr/kinenkan/
(関連ブログ)
No.105 4月14日 白の悲劇
No.121 4月30日 日本にCivil engineeringを伝えた英国人