No.394 フラワー全開!

東横フラワー緑道をご存知ですか?
横浜市神奈川区広台太田町から反町3丁目付近と
神奈川区台町を結ぶ約1.4kmの歩行者専用道です。
今日はこの「緑道(公園)」を紹介しましょう。


(東横線の地下化)
1932年(昭和7年)以来、桜木町と渋谷を結んできた東急東横線は「みなとみらい21線」開業に伴い一部区間が廃止され「東白楽駅〜横浜駅間」が地下化されました。
その内の地下化によって生まれた跡地と鉄道構造物(トンネルと高架橋等)の再活用事業として完成したのが「東横フラワー緑道」です。


(貴重な都心部の空間)
東急東横線は惜しまれながらも2004年(平成16年)1月31日に「桜木町駅」が廃止されました。同時並行して、地下化工事が行われ翌日の2月1日に「みなとみらい21線」と接続し「元町・中華街」まで延伸することになりました。残念な思いもありますが、これによって、貴重な都心部の公共空間を得ることができました。

No.31 1月31日 さよなら路線廃止に沢山のファン

(新しい道)
2011年(平成23年)4月16日に開通した「東横フラワー緑道」は、様々な恩恵を地域の人々にもたらしました。
東横線の難所?だった「高島山トンネル」が遊歩道になったことで横浜駅がぐっと近くなり、逆に横浜駅から高島山近辺へのアクセスが格段に良くなりました。
開通前は、反町駅周辺から横浜駅に徒歩で移動する場合、神奈川区内有数の“高島山丘陵”を越えるか、大きく迂回する必要がありました。
「東横フラワー緑道」と名付けられ約1.4 キロメートルの鉄道用地再整備でこの地区の回遊度が一気に高まりました。


このエリアは、開港の歴史資産が凝縮されていますから
新たな「観光資源」として横浜駅北方向が楽しくなります。

(新太田町駅)
ちょっと余談になりますが
「東横フラワー緑道」の真ん中あたり、現在の東白楽駅と反町駅の間に駅がありました。「新太田町駅」です。


1926年(大正15年)路線の開業と同時に開設され1946年(昭和21年)5月31日に廃止されますが、戦後一時期臨時駅として復活しました。


神奈川公園で開催された「日本貿易博覧会」のために臨時駅「博覧会場前駅」(1949年(昭和24年)3月15日 〜6月15日)として利用されました。

No.75 3月15日 JAPAN FOREIGN TRADE FAIR 

No.101 4月10日 薄れ行く災害の記憶

「東横フラワー緑道」整備に伴い遺構が無くなってしまったことは残念ですが、記念碑が残されています。今後、東急東横線の歴史と、神奈川区・横浜復興の歴史とともに語り継ぐ空間といえるでしょう。


(歩く楽しさ)
街は歩く楽しさが大切です。
ビジネスや買物で賑わう「横浜駅」ですが、
少し裾野が広がることで横浜駅の懐が深くなり神奈川県のヘソ、横浜市の交通網の要の“文化度”があがるのではないでしょうか。
ぜひ、暖かくなったら白楽駅か横浜駅あたりから、この「東横フラワー緑道」を通り、開港の新しい歴史道をぶらりされることをお勧めします。
※観光キーワード
 高島嘉右衛門と高島山
 本覚寺とアメリカ領事館
 戦災復興と反町公園

反町公園

散策案内は別途番外編で紹介します。

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