3月 31

No.435 【横浜の河川】大岡川物語(1)

大岡川、横浜開港史を語るには欠かせない川です。
多くのエピソードが満載です。
熱狂的なファンの多い「大岡川」を今日は断片的ですが
紹介しましょう。

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横浜市内を流れる河川水系は大きく4つに分けることが出来ます。
1.鶴見川水系(一級河川)
 市内唯一の一級河川です。→鶴見川については
 4月に紹介します。
 No.370 1月4日(金)鶴見川 輪下り絶景
 
2.帷子川水系(二級河川)源流は旭区若葉台近辺から
 No.433 帷子川物語(1)
 
 No.434 帷子川物語(2)
 
3.大岡川水系(二級河川)源流は磯子区氷取沢町円海山近辺
 今日の主人公です。
4.境川水系 (二級河川)源流は町田市相原町近辺
 横浜市境を流れ、支流の柏尾川は戸塚の歴史と共に歩んできました。
 →境川も4月中に紹介します。左馬神社もありますから…。
(大岡川は不思議な川です)
下図をご覧下さい。

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大岡川水路模式図を作ってみました。
シンメトリー(左右対称)でしかも
分水路が同じような位置にあるって
見事ですね。
ということで
この川沿いに自転車で走破してみました。

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途中、笹下川から分水路沿いに山越えがキツかったですが
概ね川筋は勾配もゆったりとしていて最高です。
川沿いの道も(とぎれとぎれですが)整備されています。

走行時期にもよりますが
上大岡あたりから水量が一気に減少します。
分水路の効果が出ているのでしょう。
大岡川に架かる橋、ざくっと数えてみました。

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アバウト100、小さな支流を入れると140位あります。
このツーリングで橋物語も面白いなと思いました。
歴史的に価値のある橋も架かっています。
※浦舟水道橋

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1893年に西之橋として仮設された日本最古のピン結合プラットトラス橋です。
横浜市認定歴史的建造物にも選定された価値ある近代産業資産です。

(分水路)
大岡川には分水路が上流と下流に合わせて二つあります。
下流の堀割川は歴史ある分水路です。

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流域全長は2.7kmあり、
明治初期に吉田新田を開拓した吉田勘兵衛の子孫が家運をかけて挑み完成させたものです。
「1870年、横浜港と根岸湾とを結ぶ水運と、吉田新田埋立用土砂確保のため、当時の神奈川県知事の井関盛艮が工事請負人を募った。吉田新田を開拓した吉田勘兵衛の子孫がこれに応じ、今の中村橋付近の丘陵を切り下げ、中村川から根岸湾まで運河を開削。その土砂で、当時の「一つ目沼」、のちに根岸線と横浜駅根岸道路の間の吉浜町・松影町・寿町・翁町・扇町・不老町・万代町・蓬莱町となる湿地帯の埋立を行った。滝頭波止場(現在は動物検疫所となっている)が大波で破損するなどしたものの、1874年に完成した。2010年度には土木学会選奨土木遺産に認定された」(Wikipedia)

堀割川の役割は、説明にもありますが、
・水運用の水路確保
・吉田新田埋立用土砂確保
という二つの目的がありました。
磯子、岡村エリアの人々にとって
開港場と磯子の地域を船で結ぶことが悲願でした。
陸路では山越え
海路では 波の荒い本牧沖を回らなくてはならず
内水路が必要でした。
(車の無い時代、水運が最も大量の荷物を早く運ぶことができました)
本来なら、公共事業として 国なり県が行う事業ですが、
この「堀割川」プロジェクトは
「神奈川県知事・井関盛良が堀割の埋立工事を自費負担で行う者が
あれば許可するから申し出るようにと布達します。
長者町に暮らす九代目・吉田勘兵衛が志願し予算は23万5000円、米国人から借金して計画します。(『磯子の史話』より)」
そのために、山を切り崩し 水路も同時に作りつつ埋立を行ってしまおう
という壮大な計画でした。

(最後は借金の高利子と災害による工事遅延のため吉田家は破綻寸前となり国の支援でなんとか完成にこぎつけます)
 

一方上流の大岡川分水路は
1981年(昭和56年)に大岡川の洪水を防ぐために作られた人工河川です。
延長は3.64kmあり磯子湾に繋がっています。

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日野川と笹下川、二つの川から水位が上昇すると自然に分流される構造になっています。

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改めて見学!というほどでもありませんが
河川工事の凄さを実感できる構造を観ることができます。

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Posted 2013/03/31 by tadkawakita in category "大岡川水系", "横浜の川", "横浜の橋", "横浜界隈", "水辺の風景", "記憶に残るスポット

About the Author

横浜の歴史にざくっと関心をもって15年です。本腰をいれて学び始めて5年となりますが、学べば学ぶほどに深くなっていきます。 Y2345というキーワードを作りました。1923年〜1945年までの横浜を軸に「横浜史」を乱学しています。 史実に出会ったら、できるだけ現在の地を訪れるよう努力しています。

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