20世紀はデーパートの時代と呼ばれました。
「店販売の商品は今後一層その種類を増加し凡そ衣服装飾に関する品目は一棟の下にて御用弁じ相成候様設備致し,結局米国に行はるるデパートメント・ストーアの一部を実現可致候事〜」と宣言
“百貨店”の存在を明確にしました。
“百貨店”と呼ばれる大型店が日本に登場したのはこの三越がデパート宣言するよりも前のことですが
この三越によるデパート宣言の凄さは、アートから建築、文学その他文化を総動員した販売戦略の元で
元々江戸時代に呉服店の「越後屋」(ゑちごや)として創業し既に正札販売を世界で初めて実現していたスタイルを明確にしたことです。
今回は、横浜を舞台に店舗進出した「百貨店」を紹介しましょう。
<日本橋 三越>
大手百貨店の創業時期と場所を簡単に紹介します。
●松坂屋→J.フロント リテイリング株式会社
1611年(慶長16年)名古屋に創業した「えびす屋いとう呉服店」に始まります。
※横浜に関連ある場所→伊勢佐木町
●三越→株式会社三越伊勢丹ホールディングス
1673年(延宝元年)
伊勢松坂の商人三井高利が江戸日本橋本町1丁目にオープンした越後屋呉服店が始まりです。
※横浜に関連ある場所→横浜駅西口
●大丸→J.フロントリテイリンググループ
1717年(享保2年)
下村彦右衛門正啓が京都伏見に作った呉服店「大文字屋」が始まりです。
●そごう→セブン&アイ・ホールディングス
1830年(天保元年)十合伊兵衛(そごういへえ)、大阪に古着屋「大和屋」開業します。
※横浜に関連ある場所→横浜駅東口
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●高島屋
1831年(天保2年)
飯田新七が京都烏丸で古着木綿商「たかしまや」を開店します。
※横浜に関連ある場所→横浜駅西口
横浜髙島屋の誕生
●野澤屋→松坂屋
1864年(元治元年)
初代茂木惣兵衛(もぎそうべい)が横浜の弁天通2丁目(現在の神奈川県横浜市中区)で野澤屋呉服店を創業したのが始まりです。
<入九が野澤屋のマークでした。画像は震災後の仮店舗?とみられます>
※横浜に関連ある場所→伊勢佐木町
●松屋
1869年(明治2年)
古屋徳兵衛が横浜石川町に「鶴屋呉服店」を創業し1899年に東京神田の松屋呉服店を買収し、東京に進出、松屋に。
※横浜に関連ある場所→伊勢佐木町
●伊勢丹→株式会社三越伊勢丹ホールディングス
1886年(明治19年)
小菅丹治(こすげたんじ)が東京の神田旅籠町に創業した「伊勢屋丹治呉服店」が始まりです。
●岡田屋(現横浜岡田屋)
1910年(明治43年)10月 岡田宗直が「岡田屋呉服店」を設立したのが始まりです。川崎に創業ですが、その後横浜の老舗として現在も頑張っています。
※横浜に関連ある場所→横浜駅西口
http://www.more-s.com●ピアゴイセザキ店
1919年(大正8年)伊勢佐木町が創業地の「松喜屋」呉服店が
1927年(昭和 2年)伊勢佐木町で創業した古川呉服店→「ほていや」が
1969年(昭和44年)「松喜屋」を買収。
1971年(昭和46年)ほていやを含む数社が合併し、ユニー株式会社となります。
松喜屋からほていや時代にかけて、屋上には遊戯施設が設けられていました。
※横浜に関連ある場所→伊勢佐木町
●白木屋
1662年(寛文2年)に江戸の日本橋通三丁目(とおりさんちょうめ)に江戸支店として進出し、「白木屋」を創業しました。
<日本橋白木屋本店>
1956年(昭和31年) 東京急行電鉄グループ入り、後に「東急百貨店」へ。
1999年(平成11年)1月31日閉店へ。
※少し 横浜に関係あり。
白木屋乗っ取り騒動は日本の経営史上に残る経営紛争の一つです。
白木屋乗っ取りを画策した横井英樹は、最終的に五島慶太に高く株式を売切ります。この横井英樹が「ノザワ松坂屋」の株式買い占めを行い、乗っ取り騒動がありました。
ここまで一覧化して
以前ブログで紹介した「MATSUYA」を改めて調べ始めたら
【余談から駒!】
新しく紹介したいネタが【芋づる式】に出てきました。
今日はあっさりここまでにして
→次回へと続きます。
松喜屋は別名、赤灯台とも呼ばれていました。(赤い灯台のようなものが立っていたから、さらにこの近くに「湘南デパート」というのもありました。
譚さんコメントありがとうございます。