【番外編】土耳其国軍艦エルトゲロル号(またまた余談の余談)

投稿者: | 2012/06/07

6月7日紹介の「横浜通信員報じて曰く土耳其国軍艦エルトゲロル号は特命太子オスマンパシャを乗せて今朝九時横浜に入港したり」(毎日新聞)の記事の片隅に気になる記事がありましたので追っかけました。

「東京銀座三丁目の十字屋及び横濱元町同支店にて販売する紙腔琴を今般内国博覧会第五本部へ出品したるに〜」
「紙腔琴」の紹介(はみだし?)記事です。元町十字屋で販売?
紙腔琴(しこうきん)とは、手回し式の小型オルガンの一種で日本オリジナル楽器らしい。

1890年(明治23年)に戸田欽堂が発明し、栗本鋤雲が命名したというしろもの。なんと製作は「西川オルガン製作所」とのこと。
■「西川オルガン製作所」といえば横濱
たしか「西川オルガン製作所」は 国産ピアノ(オルガン)の実用化を成し遂げたところ。この西川ピアノの創設者である西川虎吉氏は、1846年に千葉で生まれてその後、開国で賑わう横浜に移り住みドイツ人のドーリングに調律の方法を習った方。
■1884年西川虎吉、西川風琴製作所を横浜に創設
■1885年西川オルガン製作所に(のちに日本楽器製造に合併)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヤマハ
明治初期、西洋楽器にまだなじみがなかった頃、オルガン・ピアノは風琴・洋琴と呼ばれていました。アコーディオンの名称は手風琴でした。
初めて西洋楽器が上陸したのは横浜です。ペリーが贈った中にあったそうです。音楽に国境無し!
明治・大正そして昭和初期にかけてピアノもどきではありましたが風琴・洋琴の製造が盛んに行われたそうです。
横濱居留地にあったドーリング商会・モートリー商会・スエーツ商会等の外国商館の他、多くの楽器を扱う事業が横濱で生まれました。
欧米商館の他、西川虎吉のおこした西川楽器製作所、中国人技術者がおこした周興華洋琴製作所・李兄弟ピアノ製作所なども横浜で楽器づくりを競い国内での西洋楽器の普及に重要な役割を果たしました。
(茅ヶ崎で現役)
http://www.taiyonosato.co.jp/topicslink/monthly/monthly_organ.html

新聞記事では第3回内国勧業博覧会に西川楽器の紙腔琴が展示され6月2日に宮内庁に納入したと6月8日付け新聞記事に掲載されています。

■第3回内国勧業博覧会概要
開催期間:1890(明治23)年4月1日〜7月31日
場所:東京上野公園
入場者数:1,023,693人

No.159 6月7日(木) 強い日土友好の原点
No.341 12月6日(木)桐生・横浜・上海
No.341 12月6日(木)桐生・横浜・上海(後編)
※周ピアノについて

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